民家型ホステル・カナディアーナ・バックパッカーズ(トロント)

2003/04/09

カナダ

t f B! P L

エア・カナダの直行便にて成田空港からカナダ・トロントへ到着。

ワーホリビザの手続き

トロント・ピアソン国際空港の税関にてワーキングホリデービザの手続きのために少々並ぶ。隣の列には、日本人女性(おそらく彼女もワーホリ)が手荷物として日本製の炊飯器を(まるで命の次に大切なもののように)しっかりと握りしめながら並んでいて面食らいました。

無事ビザ手続きも済み、空港の出口のバス乗り場へ。目的地(宿泊先)を告げて空港バス(Airport Express)に乗りこみ、トロントのダウンタウンのHoliday Inn on King(現:Hyatt Regency Toronto)の前あたり(370 St, W.)で降ろされました。

4月だけど積雪、そしてカモメ

バスから降りた足元はザクッという雪を踏みしめる音。そして空にはseagull(カモメ)の、キーッキーッという鳴き声。4月なのに積雪が残り、街中にはカラスではなくカモメの鳴き声が謳歌・・・いかにもトロントに着きましたという感じで街がお出迎え。

周囲を見回すと、カナダ1の大都市のはずだけど、「あまり人がいない」という印象。人口密集度が高い日本から来たからこその感覚なのかもしれません。

ホステル到着

突然降り立った初めての街の初めての場所。土地勘もなく、多少迷いながらも、スーツケースを引きずりながら、日本から予約していたCanadiana Backpackers(ホステル)になんとかたどり着けました。(ダウンタウンの中の再開発を免れてきたような裏通りにひっそりと隠れ家的に存在しているのでわかりづらいかったのですが、CNタワーがすぐ近くに見えます。)


  • Canadiana Backpackers Inn 
    カナディアーナ・バックパッカーズ・イン(ホステル)
  • 場所:42 Widmer St. Toronto ON CANADA
  • URL:http://www.canadianalodging.com
  • Dormitory:C$22.50/day, C$140.0/weekly
  • Single :C$50/day, C$300.0/weekly

追記:
※2016年4月12日頃 再開発のため閉鎖。建物取り壊し済み。
こちらのGoogle ストリートビューでは、2011年など取り壊し前のありし日のカナディアーナ・バックパッカーズが閲覧できます。

なぜこのホステルを選んだかというと、
  • ロケーションがよい(ダウンタウンのど真ん中「劇場街(Entertainment District)」にある)
  • その割にはそこそこ安い
  • それほど大規模ではないのでアットホームでそこそこ融通が利く
  • 古民家を改造しているのでカナダのホームステイ/ルームシェア感覚も楽しめる
  • 「地球の歩き方」等にも載っていないマイナー?な場所なので予約が取りやすかった
・・・などなどの理由から、カナダ最初の滞在地をこのカナディアーナ・バックパッカーズに決めたと記憶しています。

このカナディアーナ・バックパッカーズがある建物周辺は、倉庫やオフィス、劇場などが立ち並び、このバックパッカーズ(42 Widmer St.)のあたりだけが取り残されたように古い民家が10棟ほど並んでいて、 そのうち半分くらいの5棟ぐらいがカナディアーナ・バックパッカーズとして使われていました。

左(南)側の白い4棟が主にドミトリーとなっていて、一番左(南)側がメインでフロントがある建物。そして南から5棟目の茶色の建物も、実はバックパッカーズで、そこは専らシングルの部屋仕様になっていました。洗濯はフロントがあるメイン棟(一番左)の地下にコインランドリーがあってそこでするような形だったと記憶しています。

自分は実はシングルの部屋を1週間ほど予約していたので、この一軒家に宿泊することに。一軒家の中の各部屋が個室になっていて、キッチンは共有、トイレ・バスは各部屋にそれぞれあり、という感じになっていました。玄関の鍵と個室の鍵の2つを与えられ、まさにホームステイ感覚。

(シングル棟の2階の廊下。各部屋が独立したシングルルーム。ホームステイのよう。)

なぜドミトリーではなく、リッチにシングルに泊まったかというと、自分は日本を離れる直前まで仕事をしていて忙しかったことと、久々の海外につき、完全に半日時差がズレているカナダでは、おそらく最初は時差ボケで大変だろう、と思ったから。

時差ボケでぶっ倒れる

案の定、到着初日と2日目は、現地時間の昼過ぎ~14:00頃になると、猛烈に睡魔に襲われ、そのままベッドにぶっ倒れてしまい熟睡。個室ステイの選択は正解でした。

目覚めて窓から裏庭を眺めたとき、リスが塀の上を飛び跳ねていて、「夢ではない、カナダに来たんだ~」と改めて実感しました。

どうやらこのカナディアーナ・バックパッカーの建物は、1870年~1890年ぐらいに建てられたもので、築110年以上、家の中は改築に改築を重ね、ところどころ、ペンキが何重にも塗られた痕跡が確認でき、カナダの歴史ある建物に住まう、という貴重な体験をさせてもらいました。

古い民家特有の独特な重厚感と臭い。ドアがいちいち重く、建付けもちょっと悪い。シャワーは天井から落ちてくるドリップ式。風呂桶はもちろんなし。虫除けか臭い対策のためか、キッチン周辺にはニンニクがぶら下げられているのも「海外に来ました感」を感じさせてくれました。

(キッチンは階ごとにシェア)

キッチンの流しの位置とかカウンターの高さとかが欧米人仕様というか、やはり日本より高いんですね。トイレの便器も少し日本のものよりワイドで四角い感じ、もちろん温水洗浄便座なぞ付いてません。

(私が宿泊したシングルルーム。私物展開しまくり。)

シングルルームは、無駄に広かったです。ファミリーでも滞在できそうな広さで、結局、端のほうしか使わず、広さを弄んでしまいました。ドミトリー棟と違って、かなり静かでした。
1週間の滞在予約を始めから入れていた理由は、
  1. 荷物の受け取り
    日本から自分でこのカナディアーナ・バックパッカーズにいる自分宛てに別途送った段ボール2箱を受け取る、という目的もあったためで、無事、受け取ることができました。(私が出かけている時に届いたようで、フロントで預かっていてくれました。)
  2. 住居探し
    ワーホリでトロントで滞在すべく住居探しに少なくとも1週間はかかるだろうと予測していたため。
結局、アパート探しに時間がかかり、もう1週間延長して計2週間、このCanadiana Backpackers Innにはお世話になりました。シングルの1週間延長を申し出た際に、フロントのお姉さんに「リッチね。」なんて言われてしまいましたが。
カナダ生活での起点となってくれたとても思い出深い場所です。

URL:https://www.facebook.com/Canadiana-Backpackers-Inn-201664946521575/

Facebookの、フロント前の黒板に書かれた Goodbye Canadiana の文字がせつないです。私が渡航した当時はFacebookもTwitterもスマホもこの世に存在していませんでしたが・・・時の流れを感じます。

QooQ