乾燥して、着る物が多くなった冬のこの時期、静電気に苦しめられている人も多いと思います。
私もこの時期、特にフリースを脱いだ時などに静電気にバチバチっとやられることがあります。
そんな静電気を防ぐ、私が実践している簡単な方法をメモしてみました。
静電気の原因
昔は静電気で苦しむ人は今ほどいなかったそうです。そこに静電気を予防するヒントが隠されています。近年、静電気で苦しむ人が増えた一番の理由は、着ている服の素材が変わったから。
昔は服と言えば、絹、皮、綿、麻などの天然素材が多かったです。
これらの素材は、下表の通り、同時着用してもそれほど静電気を発生させません。
電気の性質である、+(プラス)と-(マイナス)の誤差が少ないためです。
しかし、近年では化学繊維の衣服ばかりになり、電気が発生しやすくなったのが、静電気のそもそもの原因。
材質による帯電性質一覧表(プラスとマイナス)
5↑+ウール・羊毛
4↑+ナイロン
3↑+レーヨン
2↑+ 絹
1↑+ 皮
1↓- 綿
2↓- 麻
3↓- ポリエステル(フリース)
4↓- アクリル
5↓- 塩化ビニル
4↑+ナイロン
3↑+レーヨン
2↑+ 絹
1↑+ 皮
1↓- 綿
2↓- 麻
3↓- ポリエステル(フリース)
4↓- アクリル
5↓- 塩化ビニル
上の表の、上下に離れている素材ほど、赤と青色の掛合せで静電気が発生しやすくなります。
(青5:塩化ビニル × 赤5:ウール羊毛=25 の組合せで静電気が一番大きくなる。)
例えば、塩化ビニル製のコート(マイナスに帯電しやすい)の下に、ウール・羊毛素材のセーター(プラスに帯電しやすい)などを着ていると、かなり静電気を発生させることになります。
よって、ウール・羊毛素材のセーターを着るときは、その上と下には、なるべく電極が近いもの、ナイロン製のものなどをセーターの上下に重ね着するようにすれば、発生する静電気を自然と抑えることができます。
フリース(ポリエステル製)を着るときは、その直近の上下の麻かアクリル、もしくは塩化ビニル製の服を重ね着するようにすれば、静電気発生はより抑えられるということになります。
静電気を防ぐ方法
上述の通り、衣服の成分により重ね着を注意するのが1点。ただ、これだと着たい物も着れなくなりますし、うっかり相性の悪い服同士を着てしまうことは多々あると思います。
ドアノブに触れる前の「おまじない」
その他に、静電気に悩まされる人は、ドアを開ける際には、そのドアの隣の壁(コンクリートやレンガ、木製部分)や、ドアが木製ならばその木製の部分などに、一度、片手を押し当てるように事前に触れておくと、ドアノブを触れた際の静電気発生を抑えられます。ドアの近くにそれらがなかったら観葉植物など、とにかく何か金属以外の代替物に一度、片手を触れておけばよいです。
金属と違って、木製・コンクリート、レンガなどは、電気をじわーっとゆっくりやんわりと放電してくれるので、バチっとすることがなくなるためです。
但し、 ガラスは帯電しやすいので不可。とにかく人工物ではなく、自然素材に近いものに触れること。
体質改善
上記以外の方法としては、体質改善をしておく(汗かき状態をキープ)、というのもあります。静電気に悩まされている人の体質には、以下のような共通点があるそうです。
- 乾燥肌の人
- 体内の水分量が少ない人(例えば痩せている人やご年配の方など。年を取るほど体内の水分量は少なくなります。)
が、より静電気を発生しやすい(静電気が起きやすい人として)傾向があります。
なるべく肌に潤いを与えるようクリームでケアしたり、水分を多く取るようにしておくとよいでしょう。
高体温をキープ
また、温かくして、常にじんわりと汗をかいている状態をキープしておくのも静電気予防に役立ちますし、体温が高いことは、癌の発症その他、病気の予防にも役立ちます。
私は、元来、汗をかきやすいというか、5秒程度でいつでも任意に手の平に汗をかかせることができるくらいの水分量があるので、静電気で苦しむことはほとんどありません。張り合ったビニールやお札などを、わざわざ手先を濡らさなくてもはがせる(数える)ことができるくらいです(多汗症とも言えるかもしれません)。
運動も効果的
適度な運動で新陳代謝を活発化させ、筋トレで適度な筋肉をつけておく(中肉中背にしておく)ことが、結果、水分保有量を多くし、静電気防止に役立っていると思います。
特に上半身、肩まわりの筋肉をつけておくと、筋肉の断面積が多くなり血流量が増えるので、肩凝りや目の疲れ、冷え性などにも無縁になります。
乾燥する冬場もなるべく多めに水分をとり、適度な運動・筋力維持に努めておくとよいでしょう。
静電気予防のまとめ
- 衣服の重ね着の材質の組み合わせに注意する。(→近い材質のものを着る。)
- 金属に触れる前に、非金属の物質に触れ、電気を事前に緩和放散させる。
- 体質改善で水分保有量が多い体質に改善する。(→水分を多く取り、適度な運動を。)
(余談)一番大きな静電気とは
一番大きな静電気は、雷。空中、雲の中の粒子がこすれあって静電気を起こし、それが蓄電して、地面へ向けて落ちます。夏はまだ雲が上空高くにあるので、地面と距離がある分、比較的 夏の雷の威力は弱いのですが、冬は夏よりも雲が低い位置にあるため、夏の数十~数百倍の威力の電力が地面へ向けて落ちてくるそうです。
落雷直撃の予防法
平地(平野)の場合、ビルなどの高い建物がない場合は、一般家屋に落ちやすいので、避雷針を付けること。避雷針がない場合は、TVのアンテナに落ちることが多く、TVアンテナと有線でつながったTVなどが爆発するので、TVには近づかない。
またTV線とTVの間にある、壁の内部の線から壁や断熱材、柱に引火して、雷が落ちた後しばらくくすぶって3,4時間経ってから、火事が発生することが多いので、雷が落ちた家は、落下後1日は要注意。
木の下で雨宿りをしない
外では高いところに落ちます。外で雷に撃たれた人のほとんどは、木の下や木の近くにいた人や、自分以外に高い物がないところにいた人が多いです。木に近づかず、座るなどして、できるだけ姿勢を低く保つことが大切です。雷は出る杭を打ちます。