運転免許証を紛失(遺失)した場合、すぐに「再交付手続」はせず、定期の「更新手続」と一緒に手続きをすれば安く済ませることができる、という体験談です。
運転免許証を紛失(遺失)して見つからない場合、「再交付手続」(免許証の再発行)をすることになりますが、「再交付手続」は手数料が2,250円かかります。
そして、(通常5年毎の)免許証の「更新手続」の手数料は3,000円です。
つまり、運転免許証を紛失(遺失)して、「再交付手続」をして、その後さらに「更新手続」をすると計5,250円になる、ということなります。
「再交付手続」は「更新手続」と一緒にすることができる
実は、免許証の「再交付手続」は「更新手続」と一緒に済ませることができます。その場合は、「再交付手続」の手数料は不要で、「更新手続」の手数料3,000円のみで、新たな免許証を交付してもらうことができます。遺失、盗難、汚損、破損、表示内容の変更による再交付手続
留意事項
更新期間中の方は、免許更新と同時に手続ができます。手続に時間がかかりますので早めに来場してください。手数料は、更新にかかる手数料のみです。
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/menkyo/koshin/saikofu01.html
運転免許証の再交付手続
6.手数料 2,250円
ただし、再交付手続と更新手続を同時に行う場合は再交付手数料は不要です。更新手続に係る手数料のみ収めてください。
https://www.police.pref.saitama.lg.jp/f0110/menkyo/saikohu.html
例えばこんなケースで使えます
例えば、以下のような人は、「再交付手続」はせずに「更新手続」で一度に免許証を再入手するとよいでしょう。- 「運転免許証更新のお知らせ」ハガキが届いたとき、免許証を紛失したことに気づいた人。または、運転免許証が更新できる時期(5年ごとの自分の誕生日の前後1ヶ月の計2ヵ月間)に免許証を紛失した人。
- 免許証を紛失したが、次の更新の時期が来るまで免許証は不要な人。車は乗らないので、免許証は今すぐ必要ではない人(身分証程度でしか使っていないペーパードライバーなど)。
注意点
但し、この場合、以下のような注意点があります。- 紛失(遺失)の場合は「運転免許試験場」で手続きをしなければなりません。「優良」ドライバー(ゴールド免許)であっても、紛失(遺失)の場合は「運転免許更新センター」や「指定警察署」での更新手続きはできません。
- 通常の「更新手続き」よりもプラス1時間ほど時間がかかります。通常の「更新手続き」は、視力検査+写真撮影+30分の講習で計1時間弱くらいですが、紛失(遺失)の場合、それに加えて「運転免許証再交付申請書」「運転免許証紛失・盗難てん末書」の事務的手続きを窓口でしなければならないので計2時間ほどはかかります。
- 証明写真(3×2.4cm)を1枚、持参する必要があります。前述の「運転免許証再交付申請書」「運転免許証紛失・盗難てん末書」に貼るためです。証明写真の自動写真撮影機は「運転免許試験場」にも設置してあります。
私の免許証【紛失】状況
私の場合、どうだったのか?というと、- 「運転免許証更新のお知らせ」のハガキが届いていたので、いざ「運転免許更新センター」に更新手続きに行こうとして、ふだん免許証を入れている財布をのぞいたところ、免許証がないことに気づいた。部屋中探しても見つからない。
- 最後に免許証を使ったのはいつか?と記録と記憶をさかのぼっていったところ、どうやら2年以上前に、一度、身分証明書として使った。それ以来は免許証を使った記録と記憶がないので、2年以上前に紛失している(曖昧)。おそらく財布から落としてしまったのだろう。場所も日時も不明。ちなみに私は車の運転はここ数年はしていないので身分証として以外は運転免許証は必要ない。
といった感じでした。
一応、
警視庁ウェブサイトの「落とし物検索」>「証明書類」>「運転免許証」
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/sodan/otoshimono/kensaku.html
などで調べてみたものの、これらの保存期間は「3ヶ月間」のみなので、2年以上前の遺失物は完全に検索対象外でした。
ですので、遺失物として探す線は潰えてしまったので、私の場合、あとは「再交付手続」&「更新手続」をするしか道はありません。
しかし、結果として上述の通り、「再交付手続」は省略可能で、「更新手続」のみで済ませることができました。
紛失ケースの免許証更新事例
紛失(遺失)の場合は「運転免許試験場」でしか手続きができませんので、はるばる「運転免許試験場」に行くことにしました。 そこそこ遠いので平日の仕事中には行けません。よって日曜日に行きました。ありがたいことに「運転免許試験場」は日曜日も開いています。但し、土曜日や祝祭日はお休みです。1.日曜日は混んでいる
日曜日の14:20頃、「運転免許試験場」に到着しました。中に入ると、うっすら予想はしていましたが、日曜日なので、かなり混んでいました。まず入館すると数十メートルにも及ぶ3列の人の列が目につきました。ディズニーランドの人気アトラクション並みの長蛇の列でした。どうやらこの列は手数料の支払い窓口へ続く列だったようです。3列のうち、現金払い用の支払い窓口が2列、クレジットカード・電子マネー用の支払い窓口が1列といった内訳になっていました。
つまり、免許に関する手数料の支払いは、クレジットカード・電子マネーでもできる、ということです。私はクレジットカードで支払いましたが、現金払いのほうが、列は待たずに済むようで、「お急ぎの方は、現金払いのほうが早いです。」と係の人が案内をしていました。
この後、「写真撮影」など各セクションごとに、この長蛇の列が繰り返され、最後の免許証交付(受け取り)の時まで、老若男女入り乱れた「密・密・密」状態が続きます。
2.紛失は最初の窓口が違う
私の「紛失(遺失)」の場合、入口入ってすぐの「一般の受付窓口」ではなく、奥の「記載事項変更」窓口に案内されました。 そしてそこで「運転免許証再交付申請書」「運転免許証紛失・盗難てん末書」の用紙を渡されるので、窓口の脇にあるカウンターで、名前・住所などを書いていきます。持参して役に立ったもの
- 紛失した運転免許証のコピー・・・これは持参必須ではないのですが、私は紛失する前に免許証をスキャンしてPC内にデータとして保存してあったので、それをプリントアウトして念のため、持っていったら話が早かったです。「運転免許証再交付申請書」「運転免許証紛失・盗難てん末書」には、紛失した免許証の「交付年月日」「交付番号」などを書く項目があり、その旧免許証のコピーを提示したら、窓口の人がサササと記入してくれました。自分が紛失した免許証の張本人であることの心象評価にも多少、プラスの影響があるので、コピーを持参して正解でした。
- 証明写真(3×2.4cm)1枚・・・これは予めウェブサイトにも持参するよう案内がある通りで、「運転免許証再交付申請書」「運転免許証紛失・盗難てん末書」に貼られました。この写真は、あくまで「運転免許証再交付申請書」「運転免許証紛失・盗難てん末書」にだけ使われるもので、これから新たに撮る新しい免許証の顔写真とは別物です。
持参したが使わなかったもの
- パスポートや消印付郵便物(住所証明用)を一応持参したものの、健康保険証1つで身分証は事足りました。
注意点:紛失した日時・場所は具体的でなければならない
「運転免許証紛失・盗難てん末書」には、紛失した場所、日時、その時の状況などを簡単に(各一行程度)で記入する項目があります。私は実際、いつ、どのように紛失したのか分からなかったので、- 紛失した場所・・・不明
- 紛失した日時・・・不明
- 紛失した状況・・・不明
と正直に書いたのですが、窓口の係の人が、「不明だと受け付けられない。」とのことで、やむをえず、推測を交えて以下のように書いて受理してもらいました。
- 紛失した場所・・・〇〇県〇〇市(最後に免許証を身分証として使った記憶がある場所だが、そこで紛失したかは実際は定かではない。)
- 紛失した日時・・・〇年〇月〇日頃(最後に免許証を身分証として使った記憶がある2年以上前の日時。)
- 紛失した状況・・・「おそらく財布から落とした。」
あとは、
紛失(遺失)届は出しましたか?
と質問されたので、
紛失に気付いたのが3日前だったので(出していない)。
(つまり、紛失から3ヶ月以上経過しているので、紛失届を出しても意味がない、ということを示唆。)
と答え、無事に「運転免許証紛失・盗難てん末書」はクリアしました。
3.紛失は窓口を行ったり来たりする必要がある
私の紛失のケースの場合、手続きは以下のような流れになりました。一般の更新の流れと違って、途中で3番の窓口へ抜け出たりしなければなりません。- (前述の通り)「記載事項変更」窓口で渡される「運転免許証再交付申請書」「運転免許証紛失・盗難てん末書」を記入し提出。(←ここがふつうの流れと違う。)
- 隣の手数料支払い窓口に行き、「更新手続き」手数料3000円を支払う。
- 「視力検査」を受け、パスしたら、
- もう一度、「記載事項変更」窓口へ行き、再度「運転免許証再交付申請書」「運転免許証紛失・盗難てん末書」を確認され、これをパスしたら、事実上の「再交付手続」は終了。(←ここがふつうの流れと違う。)
※混んでいたこともあり、結構待たされます(書類を窓口に提出した後の待ち時間が長い)。
※これが済めば、あとは普通の更新手続きの流れと同じ。 - 機械で4ケタの暗証番号のレシート発行と「写真撮影」を受ける。
- 講習(ビデオ)30分を受ける。
- 新しい免許証の発行(受け取り)。
- 受け取った「ICカード免許証」を機械で読み込ませ、記載事項に間違えがないか確認して終了。
更新手続きの動線比較
- ふつうの更新の動線:受付→0→7→8→9→10→2F講習→4F発行受取
- 紛失者の更新の動線:受付→3→0→7→8→3→10→2F講習→4F発行受取
- 0番:支払い窓口
- 3番:「記載事項変更」窓口
- 7番:視力検査ブース
- 8番:「判定」ブース・・・性別などの簡単な確認
- 9番:旧免許証にパンチング(穴あけ)ブース
- 10番:写真撮影ブース
- 2F:30分のビデオ講習会場
- 4F:新免許証発行・受取(食堂&売店)
その他「運転免許試験場」設備などメモ
- ソフトドリンクの自販機は各階にある。アイスクリームの自販機も上の階の食堂前にあったが、食べ物を提供する自販機はない。
- 食堂があるが閉店は早い(16:00まで)。値段はそれほど安いというわけでもない。
- ベビールーム(授乳室)が用意されている。
- トイレは各階にある。
- 証明写真の機械は1Fに設置されている。
- 手数料はクレジットカードや電子マネーで支払うことができる。
- 自転車とバイクの駐輪場はあるが、車は不可。
- 日曜日はメチャクチャ混み、あらゆる場面で三密状態(マスク着用率は100%)。
上記は江東免許試験場の例です。試験場によって設備は異なる場合がありますので、ご了承ください。
以上、運転免許証を失くしたら、急ぎではない人は、(通常5年毎の)免許更新手続きの際に、同時に手続きをすれば、2,250円安く済ませることができる、という体験談でした。どなたかのご参考になれば幸いです。