賞与支払届/不支給報告書は折り曲げて提出OKか

2023/01/25

日本

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賞与支払届と不支給報告書

会社を経営し、従業員に賞与を支払った場合、日本年金機構(旧 社会保険庁)に「賞与支払届」を提出しなければなりません。

賞与がない(支払わなかった)場合は、「賞与不支給報告書」を提出しなければなりません。

最近はインターネットでのオンライン申請(電子申請)も可能ですが、紙(郵送)で提出する場合、はたして「賞与支払届」「賞与不支給報告書」は、用紙を折り曲げて提出することはできるのでしょうか?

折って提出してもOK

結論から先に書いておくと、「賞与支払届」「賞与不支給報告書」は折り曲げて、小さな封筒に入れて、提出しても大丈夫です。

何度か折り曲げて提出しましたが、問題なく処理されています。

「賞与支払届」「賞与不支給報告書」用紙はA4サイズなので、折り曲げないで郵送するとなると、「角2」封筒が必要となり、その郵便料金は定形外郵便物50g以内なら120円になります。

A4用紙を3つ折りにした場合、「長3」封筒で郵送できるので、郵便料金は定形郵便物の84円になります。
賞与支払届郵送提出方法

もちろん、安さ・費用で言えば、オンライン申請したほうが安いのですが、郵送する場合は、用紙を折って郵送すれば、安くなります。

尚、一応、封筒の表には「賞与支払届 在中」と朱書きしておくと親切です。

最近は郵便を知らない若者も増えており、切手を貼らない(郵便が有料だと知らない)で投函してしまう新入社員もいるらしいので、事務を従業員に任せる場合はそのレベルから注意しておいたほうがよいです。

昔は折り曲げ禁止だった

2018年の1月頃までは、「賞与支払届」はOCR(Optical Character Recognition/Reader、光学的文字認識)で処理されていたため、用紙の折り曲げは禁止でした。実際、当時の「賞与支払届」の右下には、以下のような注意書きが載っていました。

  • OCR枠への記入は、上記標準字体でお願いします。
  • この書面は、機械処理されますので、汚したり折り曲げたりしないよう取り扱いに注意し、油性の黒字ボールペンを使用して丁寧に記入してください。

その当時の「賞与支払届」用紙も機械読み取りのために、少し厚め(厚紙)で、捺印(印鑑)も必要でした。
被保険者賞与支払届OCR

そのため、ネット上には、

『非保険者賞与支払届』を折り曲げて郵送してしまいました。後でわかったのですが、機械処理するため、折り曲げずに郵送しないといけないらしいです。どうなるんでしょうか?

大丈夫です。機械処理できなければ、手入力をするだけです。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1051366845

といった類の質問が散見され、「折り曲げ」を気にしていた人が多かったようです。

その後、2018年中盤以降から用紙が変わり、折り曲げ禁止の注意書きは消えました

その他賞与支払届に関するメモ(Q&A)

Q.賞与支払届の提出が5日過ぎた場合は?

「賞与支払届」は、賞与の支払い日より5日以内に提出しなければなりません。「賞与不支給報告書」は賞与支払予定月に提出しなければなりません。

では、うっかり忘れていたりして、5日過ぎた場合はどうなるのか?というと、数日過ぎた程度では、お咎めはないようです。但し、遅れれば遅れるほど、賞与にかかる社会保険の天引きが遅くなるので、給与支払いなど経理に支障をきたすことになります。つまり、遅れた分、自分の首を絞めることになります。

それ以上を経過した場合は、支払日から2ヶ月経過した頃に、日本年金機構から賞与支払届の「督促状」が送付されます。

ちなみに「賞与不支給報告書」のほうには、

賞与支払予定月に報告書の提出がない場合、後日、提出勧奨のお知らせが送付されます。

との注意書きが書かれています。

また、「賞与支払届」を提出しないで保険料徴収に関する時効の2年を過ぎた場合は、かなりめんどくさくなり、各種証明などが必要になったり、あちこち第三者機関に出向く必要が生じたり、将来、もらえる年金が少なくなったり、様々な問題が生じます。個々のケースによって異なるので、早めに日本年金機構に相談したほうがよいでしょう。

Q.賞与支払届や賞与不支給届の記入例・書き方は?

被保険者賞与支払届や賞与不支給届の記入例は、通常、賞与支払予定の前月に、日本年金機構から賞与支払届と賞与不支給届とともに送られてくるので、そのサンプルを見れば書き方は分かります。

社員の中に支給なしの人がいる場合は、賞与不支給届も併せて提出しないといけません。

郵送されてきたものを紛失した場合は、届出用紙は、日本年金機構のホームページ(www.nenkin.go.jp)からダウンロードもできます。昔のようにOCR読み取り専用の用紙ではなくなったので、ネット上のエクセル版の用紙をダウンロードしたものをプリントアウトした普通紙で大丈夫です。

提出先は、郵送の場合は、管轄の事務センターです。インターネットでのオンライン申請(電子申請)も可能ですが、登録していない場合は、初登録に2週間程度かかってしまうようです。

提出先は最寄りの管轄の広域事務センター(例えば東京なら江東区有明の東京広域事務センター)ですが、社会保険事務所からの受領の返事(「健康保険・厚生年金保険被保険者標準報酬改定通知書」など)は、一括して名古屋広域事務センターから送られてきます。

以上、最近、賞与を支払うことがあったので、メモがてら、まとめを備忘録として残しておきます。どなたかのご参考になれば幸いです。

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