乗客置き去り発生(グレイハウンドバス)

2003/07/10

アメリカ

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広いアメリカ、長距離バス旅行では24時間以上1つのバスに乗り続けることはザラです。そしていろいろな出来事(事件)も起きます。


キーウェストからマイアミ経由でニューヨークまでのグレイハウンドの長距離バス旅の道中、乗客の置き去りが発生しました。今回はそんなお話しです。

【この旅程】:

7月9日 10:45am キーウェスト発、セブンマイルブリッジ(復路)経由

7月9日 16:00 マイアミ・ダウンタウン着
↓(乗り換え)
7月9日 18:00 マイアミ・ダウンタウン発ニューヨーク行乗車

(バス車中泊)
←←←←★ここで乗客置き去り発生
7月10日 22:10 ニューヨーク着

上記の旅程で、マイアミ~ニューヨーク間の2日目、7月10日の夜、もうあと数時間で終点のNYに迫りつつある、ボルチモアのバスターミナルで、その事件は発覚しました。



乗客の一人、白人のお婆さんがバスに乗っていない(どこかで置き去りになっている)ことが判明しました。どうやらワシントンDCあたりでバスが休憩&乗降で停車した際に取り残されたらしいです。

一応、グレイハウンドバスも、途中のバスターミナル等で停車毎に出発する際、運転手がバスの座席後方まで来て、簡単な乗客人数の確認をするのですが、漏れてしまったようです。グレイハウンドは、いろいろな人種が乗っており、また、ふつうのダブルサイズの羽毛布団をバス車内に持ちんだりするような人もいて、車内はカオス状態のときがあり、チェックしづらさそうな時があります。

しかも個人主義の国なので、乗客個々人はかなりマイペースな人がおり(特にご年配の方など)、こういう置き去りは、発生してもまったく不思議じゃないな、という感じではあります。

運転手さんは運転手さんで、いろんな人がいます。黒人さんから白人さん、神経質な人から大雑把でフレンドリーな人まで多種多様で、乗客のチェックの仕方もそれぞれ違います。

で、どうしたかというと・・・

その時、ボルチモアのバス・ターミナルにはNY行のバスが3台、停まっていました。3台連なってマイアミから来たわけではなく、それぞれ別の場所からやってきたNY行のバスが、たまたまボルチモアで3台停車していたということです。それぞれのバスの乗車率は6~7,8割ぐらいのようです。

そこで3台の運転手さんらと、グレイハンド社の人とがやりとりして、3台のNY行の乗客を、2台に詰め込んで(これで2台は満席状態)、空いた1台は引き返してそのお婆さんをピックアップに向かう、という策が取られました。

もう夜になっており、そのお婆さんが取り残された場所で、乗れるようなNY行のバスは翌朝まで来ないらしいとのことで、そのまま放置はできない、という判断だったのでしょう。

そんなこんなで、牛ぎゅう詰めになったバスに乗って、当初の予定より1時間ほど遅れて、無事、22:10頃、ニューヨークのバスディーポに到着しました。

乗り遅れたお婆さん1人だけを乗せて、NYへ向かうグレイハウンドバスを想像すると、なんとも奇妙&グレイハウンドのダイナミックさも感じた一幕でした。

この後、私はこのNYのバスディーポに宿泊する(一夜を明かす)予定です。

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