コロナ禍での国際郵便事情(遅延や一時停止)

2020/05/15

海外

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仕事柄、国際間で郵便物(EMS)の小包のやりとりをすることがあるので、現状の新型コロナウィルスの影響下での国際郵便の乱れ具合をまとめてみました。

日本へ発送

日本へのEMSは、3月23日頃から4月8日頃までのこの約2週間ほどの間に発送したものが、4月25日になってもまったく動かない(送付国の税関で停止)状態が続いているものが多かったのですが、4月末頃からのゴールデンウイーク期間中にようやく動き始めたようで、通常なら1週間ほどで届くものが6週間以上もかかっていたことになります。

これは、現地の郵便の混乱に加えて、どうやら日本への送付物を10日から14日間程度は現地の税関で寝かせて除菌(という名目の放置)の意味合いもあったようです。

5月に入ってから日本へEMS送付物は、日を追うごとに改善し、5月中旬の現在では、平時よりプラス1週間か2週間程度の遅延、つまりトータルでは発送後2,3週間程度以内には届くほど、郵便事情は持ち直してきているようです。

アメリカは意外に速い

世界一レベルの感染者数・死者数を出しているアメリカですが、こちらは意外にも、終始、EMSの到着具合はほとんど遅延が生じていない状態です。

例えば3月24日頃に発送したEMSは4月16日には届いており、通常より1,2週間程度の遅れ。
4月20日頃に送ったものは4月30日には届いており、これは通常と変わらない日数になっています。

アメリカでも受け取り側の州や地域によっても状況は異なるかもしれませんが、全体的に、アメリカの郵便事情は意外とふつうなようです。

アジアは意外とふつう

意外とアジアの国際郵便はふつうなところは多く、シンガポールや香港は、ほぼ普通通りの1週間~10日程度以内でEMSは届いています。

ただ、コロナを比較的抑え込んでいる台湾は、送付元の国によっては完全シャットアウト。3月下旬からまったく滞っているEMS郵送物があります。

欧州はヒドイ

一番ひどいレベルなのは欧州方面で、こちらは3月下旬に送ったものが、いまだにまったく動きない状態。中には国際郵便サービスを完全に停止してしまっている国もあります。

把握している限り、ドイツ・フランス・スウェーデンはほぼEMSが届いていない(一部ドイツで届いたものはある)状態が続いており、ネットでトラッキングしてもまったく動きがありません。

アフター・コロナはどうなるか?

EMS以外の例えば、FedexやDHLは、送料の値上げで対応しているように、将来的には郵便送料その他、移動を伴う運賃全般が、すべて値上がりしてしまうのではないか?との意見も散見します。

例えば、アフターコロナでは、飛行機のエコノミークラスは廃止され、海外旅行はすべて高額になるのではないか、との憶測も出ています。これは「人や物の移動」にかなりリスクがあり、運行に携わる人の人件費が水増しされること、また少ない運航便でこれまでと同等の利益を得るには、1便あたりの運賃・送料を高くしなければビジネスが成り立たないためです。

すべてはそうはならないとは思いますが、アフターコロナの世界では、一部の人や物の移動に対する価値観が様変わりし、移動に関わる値段が高騰しそうな気配がしています。

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