0円でYahoo!知恵袋の削除に成功した事例

2021/07/15

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ヤフー知恵袋削除方法

過去に「Yahoo!知恵袋」に書かれた誹謗中傷投稿を、お金をかけず、労力だけで削除に成功した経験があるので、その削除した方法をメモしておきます。誹謗中傷の温床となっている「Yahoo!知恵袋」に苦しめられている方のご参考になれば幸いです。

一般的な削除方法・・・は苦難の道

「Yahoo!知恵袋」に誹謗中傷を書かれた場合、王道の消し方として、

  1. Yahoo!JAPANに「違反申告」をして消してもらう
  2. Yahoo!JAPANに対して裁判外の「プロバイダ制限法に基づく侵害情報の削除請求等」をおこなう
  3. Yahoo!JAPANに対して裁判を起こす(仮処分)

の3つの方法がありますが、1と2に関しては、経験上、あまり機能していない(ほとんど効果は期待できない)と言えます。

1.「違反申告」での削除は期待できない

まず1の各投稿ページに「一応」備わっている「違反申告」機能ですが、「違反申告」で消せる確率は低いです。よほど「あからさまな個人情報」や「命をねらうような」下品な違反投稿でない限り、「違反申告」で削除されることはありません。

「Yahoo!知恵袋」は削除に消極的であり(貴重な広告収入源であり1ページでも残しておきたい)、少しでも証拠等検証が必要なものは、なかなか削除しようとしないからです。

被害者側から見て明らかに違法なものでも、Yahooは削除しようとせず、裁判所から判決が出たらようやく消す、といった感じです。

実際、私がYahooと裁判で争った3件では、3件ともやはり当初のこちらからの主張通り、誹謗中傷の違法な投稿であり、裁判所から削除命令(仮処分決定)が出たにもかかわらず、Yahoo!Japanは最後の最後まで削除しようとはしませんでした。その後、こちらから保全執行(間接強制)の申し立てを裁判所に対しておこなってようやくYahoo!Japanは削除に応じた、といった具合で、Yahoo!Japanの対応は、業界最悪レベルと感じました。

2.裁判外の「プロバイダ制限法に基づく侵害情報の削除請求等」はむしろマイナス

また、2の裁判外の「プロバイダ制限法に基づく侵害情報の削除請求等」の手段ですが、これも結局、Yahoo!JAPANが一方的に判断することですので、事実上、1の「違反申告」と同等です。
1の「違反申告」で削除されなかった場合、2の方法でも削除されない(Yahoo!JAPANに無視される)可能性は非常に高いです。

特にこの2は郵送というお金と時間と手間を浪費してしまうだけでなく、後にYahoo!JAPANに対して裁判する際、この「プロバイダ制限法に基づく侵害情報の削除請求等」で提出した資料や主張等すべてが、証拠として後の裁判にて逆にYahoo!JAPAN側の反訴の材料として都合よく利用されてしまうので、2の手段は得策ではありません。

しかも「違反申告」で無反応なのに加え、「プロバイダ制限法に基づく侵害情報の削除請求等」で資料を提出しても、Yahoo!JAPANは無反応です(こちらを無視します)。誹謗中傷で刻一刻と苦しんでいる被害者に対して極めて不誠実であり、Yahoo!JAPANの心象は悪いです。
以前、mixiや他のブログサービスなどでも削除案件に関わったことがありますが、Yahoo!JAPAN以外は、それなりに返事があったり削除に積極的で、被害者に対しての誠実さが感じられたものの、Yahoo!JAPANの対応に関しては、業界最悪レベルと感じます。

3.迷わずさっさと裁判を起こしたほうがよい

以上から、1の「違反申告」をきちんとやって、ダメだった場合は、2の「プロバイダ制限法に基づく侵害情報の削除請求等」のステップはスキップして、すぐに削除裁判を起こしたほうがよい、というのが経験則からの結論です。

「Yahoo!知恵袋」という社会迷惑なサービスを野放しにしているYahoo!JAPANの対応の悪さを是正するのも「世直し」の1つです。一人ひとりが泣き寝入りせず、どんどんYahoo!JAPANに訴訟を起こしていけば、少しはYahoo!JAPANも改善していくことでしょう。

ただ、そうはいっても裁判はお金(弁護士委託等)と手間暇がかかってしまうので、その前に、以下の方法を試してみるのもよいかもしれません。

0円で削除した方法1「質問者をねらう」

違法投稿が回答でなされた場合、その回答そのものではなく、質問スレッドを立てた「質問者をねらって」削除させる、という方法があります。質問者もその質問スレッドを作ったという、一応「間接的な責任」があります。

「Yahoo!知恵袋」は、解決済み/回答受付終了後、
  • 質問者は質問を取り消すことができる(制限あり)
  • 回答者は回答を取り消すことができない
といったルールになっています。
【質問の削除について】
自分が投稿した「質問」を取り消したい場合
https://support.yahoo-net.jp/PccChiebukuro/s/article/H000008119

【回答の削除について】
回答受付中でなおかつ質問者がベストアンサーを選ぶまでの間は、自分で投稿した回答を取り消せます。
https://support.yahoo-net.jp/PccChiebukuro/s/article/H000008112
(つまり回答受付終了後/ベストアンサー決定後は回答を取り消すことはできません。)

質問者が質問を削除すれば、それに紐づけされている回答もすべて、スレッドごと削除されます。

つまり、もし回答の中に、誹謗中傷などの悪質な回答があり、それを削除したい場合で、「違反申告」等をおこなっても削除されない(「Yahoo!JAPAN」が対応してくれない)場合は、質問者をねらう、という方法があります。

「質問者をねらう」とは?

「質問者をねらう」とは、質問者を特定して、質問者に事情を伝え、その質問を削除してもらう(その質問者が建てたスレッドを消してもらう)ということです。質問者に事情を伝えるには、まず質問者の連絡先が必要となりますが、「Yahoo!知恵袋」では投稿者の連絡先はわからないようになっています。

そのため、質問者にコンタクトを取るためには、以下の方法があります。

質問者がIDを公開している場合

質問者がIDを公開している場合は、こちらのYahoo!知恵袋の投稿者の履歴(質問・回答)を調べる方法にて、演算子を使って質問者が他の質問をしていないか?を探し出します。

もし他の質問をしていることがわかれば、その質問のスレッド内に回答する形で、「以前質問された(URL)のページが、かれこれこういう事情で誹謗中傷になっているので、削除してもらえないか。」とお願いをすると、質問者次第で、削除してもらえます。

質問者がIDを公開していない場合

この場合も、前述の方法と基本は同じで、こちらのYahoo!知恵袋の投稿者の履歴(質問・回答)を調べる方法にて、演算子を使って質問者の個人情報を徹底的に洗い出します。

だいたい知恵袋利用者はネットに依存性があり、「Yahoo!知恵袋」内に質問をたくさんしている、また「Yahoo!知恵袋」以外のSNS等にもたくさん投稿している可能性が高いので、それらを集約していけば、「どこに住んでいるか」「性別」「だいたいの年齢」「職種」「他の使っているSNSなど」が分かってきます。

私の過去の事例では、
  1. 「Yahoo!知恵袋」のIDから、上の方法で他の質問や回答をすべて抽出し、
  2. どんな趣味・職業・性別・居住地域等を洗い出し、
  3. その特徴にあったSNSを発見(インスタとFACEBOOK)し、
  4. そのSNS経由で質問者にコンタクトを取り、事情を伝えて、その質問を削除してもらった(結果、回答もすべて消えた)

というように、質問者をねらって、質問を削除してもらったことで、その質問スレッドすべてが削除(結果、スレッド内にある誹謗中傷の回答も削除)させることに成功した経験があります。匿名だと思って投稿している人間が個人を特定されるとかなり焦るので、削除に応じてくれる可能性は高いです。

質問者の特定など、膨大でめんどくさい作業はありますが、かかるのは労力だけでお金はかからないので、ダメ元でやってみる価値はあるかと思います。

それができなかった時は、当初の予定通り、最終的には裁判を起こして削除させればよいだけです。

0円で削除した方法2「ベストアンサー獲りをねらう」

別の「0円で削除に成功した方法」は「ベストアンサーねらい」、つまり「ベストアンサーを削除すれば、その質問スレッド全体を削除することができる」というものです。

その流れは、

  1. 「Yahoo!知恵袋」内の ある質問に対して、著作権侵害や誹謗中傷などが書かれた回答が付くとします(まだ回答受付中の段階)。

  2. その回答者に対して削除するように回答を投稿して訴えても炎上・悪化するだけなので、その誹謗中傷回答に対しては当たらず触らず、自分がベストアンサーになるような回答を頑張って投稿しカットインさせます。質問者へ丁寧に心底 同情するような投稿をすれば、回答内容がそこそこでもベストアンサーになりやすいです。

  3. その際、その自分が行った回答の最後のほうに、「無難な個人情報」を一行程度、さりげなく書いておきます。「無難な個人情報」とは、差しさわりがない場所の住所と氏名、や差しさわりのない電話番号や、差しさわりのないIPアドレスなど・・・です。

  4. そして質問者にベストアンサーにしてもらう。またはベストアンサーが投票で選ばれる場合は、複数のIDから自分の回答がベストアンサーになるように投票します。

  5. めでたくベストアンサーになったら、ベストアンサーに選ばれた自分の回答に対して、「個人情報が書かれている」との「違反申告」をあえて行います。 「個人情報」が書かれている場合は、高い確率でYahoo側も削除してくれるので、ベストアンサーが削除されれば、そのページすべて(質問~他の回答含む)削除されますので、めでたく削除したかった誹謗中傷が書かれた回答も道連れ削除されることになります。


以上が自力でのイレギュラーな「Yahoo!知恵袋」の削除方法ですが、かかるのは労力だけで、費用は0円なので、できる人・やる気がある人は、ダメ元でやってみてはいかがでしょうか。

【朗報】もうすぐ訴訟しやすくなります

もうすぐ「改正プロバイダ責任制限法」の施行で、これまで削除、投稿犯人特定まで2回裁判が必要だったものが、1回の裁判で済むようになります。

つまり、裁判にかかる時間と費用(弁護士費用)がこれまでの半分~3分の2程度まで安く済ませられる可能性が出てきましたので、ネット上の誹謗中傷等で苦しんでいる人は、迷わずどんどん訴訟を起こしたほうがよいでしょう。

削除に関する弁護士費用は、弁護士によっても、また案件によってもピンキリですが、安いところ(簡単な案件の場合)では、1件あたり5万円~10万円程度、通常は1件あたり成功報酬含め20万円前後~が相場のような感じです。最初はお金に躊躇するかもしれませんが、残っていると半永久的に悪影響を発揮し続ける違法投稿の削除に成功した後の爽快感は、何物にも代え難いものがあります

Yahoo!JAPANの対応はまだまだ不十分

違反投稿者に対する投稿停止措置を強化いたします
お客様から「使ってよかった。また利用しよう。」と思っていただけるサービスとなりますよう、わいせつな投稿や不快な投稿、誹謗(ひぼう)中傷、悪意のある行為、不正利用には、24時間365日体制で厳しく対処してまいります。
https://chiebukuro.yahoo.co.jp/blog/2021/04/21-01.html

などと書かれていますが、これはあくまで建前であり、実際は「(裁判所から判決が出たら)対応・削除しますよ」というニュアンスが強いので、ただの「違反申告」で、削除される可能性は極めて低く、Yahoo!JAPANの対応はまだまだ不十分と言えます。

また、

「Yahoo!知恵袋」の不快な投稿、見えないところへ わずか1日で6億件を処理 ヤフー社内で何が起きたのか
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1811/02/news026.html

という中途半端な策をヤフーは講じていますが、これまた不十分です。「規約違反ではないため削除できないが、見る人を不快にさせる内容の“グレーな投稿”」どころか、明らかに名誉棄損・著作権侵害等、違法な投稿が放置され続けており、「見えないところへ」隠したところで、それらの投稿は、検索エンジンには引っかかるので、人々は普通にアクセスできます。
例えば有名人の名前や会社名などで検索すれば、その「見えないところへ」隠した記事は、普通に検索結果に反映されているので、Yahoo!Japanがおこなっている対応策は、ほとんど意味がなく、不十分です。

「Yahoo!知恵袋」は廃止すべし

Yahoo!知恵袋(アメリカ版)では、こんな記事があります。
【朗報】Yahoo!知恵袋閉鎖へ、過去アーカイブもすべて削除
https://coolpan.net/current-affairs/yahoo-will-shut-down-yahoos-glove-bag-and-all-previous-archives/
Yahoo!知恵袋(米国)が閉鎖へ〜5月4日で過去アーカイブもすべて削除
https://iphone-mania.jp/news-359011/

Yahoo!JAPANが運営する「Yahoo!知恵袋」は、
  • 誹謗中傷の温床となっている
  • Yahoo!JAPANの対応が悪い
  • 情報が古いものが多く役に立たない、検索の邪魔になりむしろ害悪である

等々の理由から、日本の「Yahoo!知恵袋」も早々に廃止すべきでしょう。

弁護士によると、「Yahoo!知恵袋」に関する案件は、「常に抱えているような状態」とのことで、「Yahoo!知恵袋」に苦しめられている被害者は多いようです。

被害者がYahoo!JAPANのひどい対応に泣き寝入りせず、一人ひとりが訴訟を起こしていくことで、「Yahoo!知恵袋」という悪しきサービスの改善、世直しにつながっていきますので、当記事が参考になれば幸いです。

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