電話の留守電の音声を、人間(自分や社員)の声ではなく、任意のセリフの機械音声で作成する方法です。
アプリやソフトをダウンロードする必要もなく、無料でできます。
1.ネット上(オンライン)の文字読み上げ機能を活用する
インターネット上には、こちらが打ち込んだ文字を機械音声で読み上げてくれる無料サービスがいくつかあります。「文字読み上げ」などのキーワードで検索すれば、たくさん出てきます。
例:
- テキスト読み上げ無料サイト
https://www.textfromtospeech.com/ja/text-to-voice/ - 音読さん
https://ondoku3.com/ja/ - テキスト→音声 変換(読み上げ)【無料】 - Web便利ノート
https://note.cman.jp/other/voice/ - その他、WindowsPCの「ナレーターでテキストを読み上げる」機能
などなど。その他にもあります。
いずれも使い方は似ていて、
- 上記のサイトの空欄に、自分が留守電メッセージとして入れたいセリフを文字入力する。
- 男性 か 女性 かなど、声が選択できる場合は好きな声を選ぶ
- 電話によっては入れられるメッセージに(例えば15秒以内など)時間制限があるので、その時間制限に入るように、
- 文章全体の長短を調整
- 速度を調整
だけです。
「音声サンプル」も文字を入力すれば何度でも録音前に確認できます。
※基本、無料ですが、それぞれの利用規約にそって使う必要があります。
2.作った音声を電話に録音する
あとは、その音声を読み上げさせる際に、電話の受話器を、その音声を読み上げる機器(PC)のスピーカーの近くに押し当てて、留守電メッセージとして録音するだけです。(固定電話なら、受話器の口の集音気部分をPCのスピーカーに押し当てる。)
これで他人を煩わすことなく、自分で好きな留守電メッセージを任意に設定できます。
他人を介さないので、必要に応じたメッセージに、いつでもすぐに変えられます。
どんな時に役立つか
今のご時世、「幸せは歩いてこない」。向こうからやって来るもの・・・アポなし訪問や掛かって来る電話は、こちらにはメリットがないものばかり・・・どころか、最近は巧妙な詐欺であることが多くなっているので、すべてシャットアウトしてOKです。個人の場合
- 既設の留守電メッセージでは、不十分な(伝えたい要件を伝えられない)場合。
- しかし、(女性など)セキュリティ対策として、自分の声ではメッセージを入れたくない。個人情報を邪推されたくないので、音源は機械音声にしたい場合。
- 常に留守電にしておけば、営業電話や特殊詐欺の電話に応答してしまう可能性も減ります。
法人の場合
- 法人の場合、営業時間外や夏季休暇・年末年始など「12月30日から1月3日まではお休みをいただいております」といった営業時間変更のお知らせや緊急の不在メッセージなどを、留守電メッセージとして細目に変更する必要があります。
- かといってそれらをいちいち社員の女性に吹き込みさせるのも面倒ですし、必ずしも読み上げが上手いとも限りません。人件費も無駄です。
- しかし、たかだか留守電メッセージごときを外部のプロに外注するのは高額です。
- こうした法人用の音声作成ソフトを販売している大手メーカーもありますが、やはり高額です。
- 常に会社の電話も留守電状態にしておけば、「社長さん(様)はいらっしゃいますか?」とやたらかかってくる営業電話やリサーチ電話に無駄な時間と労力、人件費を割かずに済みます。
電話は断捨離すべし
そもそも社会的にFAXやハンコをほぼ使わなくなったように、(特に自分の会社では)最近は電話もほぼ使わなくなってきました。明らかに電話の重要度は落ちてきています。最近かかって来る電話といえば、迷惑電話や詐欺電話の類か、客としては対象外の「わかっていない系」からの無理やりなコンタクトばかりで、むしろ電話という手段は、いっそバッサリ切ってしまったほうが会社の利益になることが多くなっています。
そのため、うちの会社では、以下のようなメッセージ・・・
例文:
誠に恐れ入りますが、迷惑電話対策のため、弊社に事前に登録のない電話番号からのお電話は、おつなぎしておりません。事前に お問い合わせフォームか、Eメール等にてご連絡くださいますよう、お願いいたします。
・・・といった主旨のメッセージを、上記のサイトで自動音声で作成し、営業中であっても常に留守電状態に設定して、電話は直接はつながないようにしています。
- 本気な客、どうしても用がある客は、そのメッセージが流れた後に、留守電にメッセージを入れてくれるか、留守電メッセージを聞いて別の手段(Eメール等)で連絡を取って来てくれるので、本気客(良い客)のみを選別できます。
- また、留守電にしておけば、着信記録が残るので、その電話番号を検索すれば、営業電話なのか、そうでないのか判断できます。例えば
- 0800-
- 050-
- 0120-
また、以前にやりとりしたお客なら、自分の会社のメール検索すれば、照合できるようにしてあるので、客なら応答するか、こちらから掛け直せばいいだけです。
「まずは留守電受け」にしておくことで、「一見さん(いちげんさん)」「冷やかし」的な客をふるいに掛け、シャットアウトできます。
よって、基本はEメールやSNSなど、記録としてきちんと残る文字でのやりとりを主とすることでトラブルを予防し、会社の電話番号は、客となりうる人にだけ、念のため、個別に伝えるだけにしています。
そうすると、電話というリアルタイムに拘束される雑用が減り、自分の好きなタイミングで適時仕事を処理できるようになります。また選別された顧客のみ応対できるので、そもそも無駄な業務がなくなり、仕事が自然と効率化します。
電話という口頭でのやりとりは「言った言わない」の水掛け論や感情的なトラブルが発生しやすく、書面として残る文字でのやりとりに専念したほうがビジネスは確実です。
その他 電話関連で重宝した知識
「会社概要」に電話番号は記載しないといけないのか?
会社のホームページ等に電話番号を載せると、営業電話の雨あられなのは誰しも会社設立後、経験することでしょう。設立直後のみならず、何十年経っても、あらゆるところから半永久的に営業電話がかかってきます。
中にはかなり巧妙な詐欺まがいの電話や、「マルB」から掛かって来ることもあります。会社であっても、不特定多数に電話番号を知られることは非常にリスクが高い時代です。
できることなら電話番号はホームページ等ネット上には掲載せず、見込み客へ対してのみ選別して伝えたいところです。
しかし、コミュニケーション手段として電話の重要度は落ちてきているにもかかわらず、いまだに「特定商取引法に基づく表記」では、会社概要等に原則、電話番号を記載しなければならない、ということになっています。
そんな時の解決策としては以下3点が考えられます。
- ホームページ(会社概要)等ネット上には電話番号は載せない
「特定商取引法に基づく表記」で掲載しなければならない電話番号は、会社概要等に「弊社電話番号はお客様からのご要望に基づき遅滞なく電子メール等にて個別に通知いたします。弊社電話番号が必要なお客様は、電子メールか上記フォームよりお申し出ください。」と表記して、実際に見込み客のみにEメール等で知らせれば大丈夫です。 - 電話番号を見えにくいように掲載する
または、会社概要等に電話番号を載せる際は、よく見ないとわからないように表記する、という手もあります。
例えば、会社のサイトをWORDPRESSで作っている場合、ショートコード(例:Shortcodes Ultimate など)のプラグインがありますので、それで電話番号部分のみを折りたたんで収納し、タップしないと開かないようにして表記する、ということも可能です。例えば「お申込済みのお客様のみご覧ください。」とショートコードに表記して収納しておけば、「より本気な人(=見込み客)」のみ選別できます。 - 電話番号は掲載するが常時留守電でシャットアウトする
これは前述の通りです。常時留守電にしておいて、基本、電話には出ない。任意の留守電メッセージで選別していく方法です。
電話転送機能
その他、前述の通り最近は電話自体あまり使わなくなったので、現在は使っていませんが、かかってきた電話を携帯電話等に転送できる機能があれば、仕事は効率化します。特に少人数でまわしている会社などは、転送機能を使うと楽です。場所に縛られずに仕事をすることができるので、そもそも会社という物理的な場所さえも不要になってきます。
電話の転送機能については、以下の2パターンがあります。
- 「転送機能付き電話機」を使う
業務用ではなくても、家庭用電話機の類でも「転送機能付き」の電話機は販売されています。「転送機能付き電話機」で検索すれば出てくるので、それを使えば、自由にかかってきた電話を携帯電話等に転送できます。 - 「ボイスワープ」サービスを使う
前述の「転送機能付き電話機」がない場合は、ボイスワープ(月額500円/NTT)サービスなどもあります。ただし、月額500円なので、1年とか2年とか転送サービスを利用する可能性がある場合は、前述1の「転送機能付き電話機」を買ったほうが安くなります。
以上、電話がらみで自分が個人・法人でやってきたことですが、どなたかのお役に立てば幸いです。