テムズ川が茶色い理由

2019/08/11

イギリス

t f B! P L
イギリス・ロントンと言えば、ブリッジシティ(橋の町)と言われるほど、テムズ川を中心に橋で構成された都市ですが、テムズ川をよく見ると、茶色いんですね。

ベルファスト号とタワーブリッジ+曇りもロンドン名物


茶色とグレーが混ざったような色で、もちろん、到底、澄んではいません。泳ぎたくはない感じです。

どれだけ汚れているんだろう、と思って調べたら、ウィキペディアには、
(昔はひどかったけど)
現在では、世界の都市を流れる河川の中で最もきれいな川の1つである。
と書かれていました。
あれ?と意外な感じでした。

ではなぜこんなに茶色いんだろう、とテムズ川のほとりを歩きながら、いろいろ見て回って、なんとなく原因がわかりました。

原因は大量のレンガにあるようです。


無数のレンガ(が擦れて丸くなったものなど)が川岸にびっちり堆積しています。護岸や建物のレンガが崩れ落ちたのが、上流から流れてきて、こすれあって、粉状になって、テムズ川の水に混ざっているんですね。

レンガ漬けの水といった感じです。

日本の河川ではなかなか見られない光景です。

レンガが破片となって、丸くなったものも多いので、かなりの年月がかかっていることがわかります。もちろん、レンガだけでなく、ふつうの石やゴミ、コンクリート片、金属類なども紛れてますが、ロンドン名物の牡蠣(オイスター)らしき貝殻も散見します。

歴史が古いだけに、テムズ川の川底には、お宝となりえる物も結構、埋もれているのではないでしょうか。

テムズ川はリバーサイドに歩道が完備され歩けるようになっており、場所によっては、川の水面近くの高さまで降りられるようになっているところもあるので、じっくりと「歴史あるレンガ」を観察することもできます。


川岸の堆積物に注目しつつ、場所を移動しながら遠目に観ていくと、場所によって色が変わる(色にムラがある)ことに気付きます。護岸にある建物の下には、その建物と同じ色の、新しめのレンガの欠片が堆積しているようです。ということは、今現在も、建物からボロボロ煉瓦が崩れ落ちている・・・ということでしょうか?ちょっと怖い気がします。

QooQ