昔から横行しているネット・オークションの罠にハマる人が、最近また出てきているようです。
コーラ24本100円、送料5万円“高額送料”手口相次ぐ商品代金は破格の激安価格に設定し、送料でぼったくる手口。「海外からの発送」というのも1つのキーワードです。
一見、お得に思わせて、送料で高額な請求をする手口がオークションやショッピングサイトで相次いでいる・・・
https://www.youtube.com/watch?v=jT-h_kMaLrA
こんなの騙されるはずはないのですが、最近はメルカリで購入慣れし、ヤフオクなど古いネット・オークションサイトを利用したことがない無知な層が増え、昔ながらの手口に騙される人が増えているようです。
以下、ヤフオクことヤフー・オークションは危険なので、利用しないほうがよい、という体験談です。
ヤフオク!は利用しないほうがよい理由
ヤフオクは「釣り堀」で手慣れた業者が針を仕込ませたエサを釣竿で垂らして、カモな魚(入札者/購入者)が引っかかるのを待っている場所です。私は7年ほど前を最後にヤフオク(ヤフー・オークション)を利用(購入)するのをやめました。 理由は、出品者による虚偽入札でのボッタくり(出品者による価格のつり上げ)が横行しているからです。
基本的に、自分が入札した後に別の入札があるオークションは、すぐに中止して購入はやめたほうがよいです。
手口
手口は簡単で、出品者(同一人物)が複数のIDを使って虚偽の入札を入れ、商品価格を吊り上げる、というものです。特に2010年代にスマホが普及するようになってから、誰しもスマホやPCなどネットへのアクセス手段を複数持つことが容易になり、簡単に同一人物が別IPから別IDを使って自分の商品へ入札できるようになりました。
ヤフオク!を運営するYahoo! JAPANのチェックなど、あってないようなものなので、やりたい放題です。
ヤフオク不正の体験談「古美術商」
以下、私が経験した不正つり上げの1例です。- 私はAというIDの出品者が出品している商品Xをヤフオクで買いました。出品者Aというのは「出品者情報」によると、業者(古美術商・・・リサイクルショップ)とのことで、一応、行政にも登録はしてあるようで、古物営業法に基づく許可番号(登録番号)は記載されていました。私の他にも入札は何件かあり競り合った結果、最終的に私が落札。その商品Xは無事に届き、なんの疑問も持たずに取引は終了しました。
- 別の日に、BというIDの出品者が、同じ商品Xを出品していました。私は、この商品Xのストックが欲しかったので、このBという出品者のオークションにも入札しました。別のIDから何回か入札があり競り合った結果、最終的にこれも私が落札しました。
- そして落札後、出品者Bとやりとりが始まったのですが、商品代金の銀行振込先が、Aとまったく同じでした。(最近のヤフオクのシステムは、出品者も支払い先も明かさない匿名性が高まったので、より不正つり上げ被害に遭う可能性が高くなっています。)
- そのため、Bが出品した商品Xの入札履歴を確認したところ、Aと同じIDとおぼしきIDが複数入札しており(表示されている一部のIDの文字から推察可能)、つまり同じ振込先である同一人物が、複数のIDを使い分けて、入札価格を吊り上げていることを確認しました。
- 念のため、商品Xの1回目の入札履歴も確認したところ、やはりAの出品物に、BのIDと文字列が部分的に完全一致するIDから入札があり、同一人物が値段を吊り上げた商品を、私は落札してしまったようです。
- 「AとBのIDを使われてるんですね?」とその業者A(=B)に質問したところ、その古美術商はヤバいと思ったのか、落札代金の値下げを提案してきました。
- そのため、本来、不正入札による吊り上げがなかったら、底値でおさまっていたであろう価格にて、私も支払うことにしました。
- ちなみに、商品Xは、定価は1900円くらいですが、中古だったので、出品者A(=B)は開始価格1500円くらいから始めて、私が入札したあと、別IDから入札を複数回繰り返し、値段をつり上げ、最終的には5000円ほどで、私に落札させようとしたようです。
この業者は、IDの文字列や連絡してきた名前などから推測するに、どうやら奥さんの個人情報にて2つ目のIDを取得し、パソコンとスマホを駆使して、虚偽入札を繰り返して落札価格をつり上げることを稼業としているようでした。
個人の「プロ」もいる
上記は古美術商(リサイクルショップ)という業者の例ですが、別の個人との取引でも、変なことがありました。「落札者がキャンセルしたので・・・」も怪しい
例えば、私が入札したが、落札できなかったところ、後から「落札した人がキャンセルしたので、次点の落札者であるあなたが買いませんか?」とコンタクトを取ってくるケースも怪しいです。出品者が複数のIDを使って、価格をつりあげ、最後の最後、私がもう一歩のところで入札をしなかったので、私を高値での最終落札者にハメることに失敗。慌てて後から私に落札者としての権利を与えようとしている気配を感じたことがあります。その時は、お断りしました。
次点落札者を言ってきたときは、一旦、断ってすべてリセットし、もしその商品がほしいなら、またゼロから変な値動き(不正入札)がないかをチェックしながら、進めたほうがよいです。
以上のような経験を複数回したことから、疑いの目を持って他の商品の入札履歴など、いろいろ調べたところ、どうやら個人でも同じ手口で落札価格のつり上げをしている人は、少なからずいるようで、というか、むしろヤフオクでは常習化しているようで、ネットオークションの闇を感じました。業者が個人を装って出品しているケースも多々あります。
今はスマホ複数台保有など、個人でも複数のネット接続手段を簡単に確保できるので、昔に比べ、不正入札による価格つり上げは、かなり横行しているように感じます。
よって、私はもうヤフオクは絶対に利用しないように決め、7年が経過しました。
ヤフオクで気を付けるべき出品者は?
もちろん、真面目に出品している人もいるとは思われますが、1件でも悪行を働いている輩がいれば、ヤフオクの信憑性・安全性はない、と言えます。基本的には、ヤフオクにおいて、- 業者
- 個人でも出品数や取引数が多い人
- ID取得して間もなく、取扱数も少ないのに妙に手慣れた人
- 自分以外に別の入札がある商品
との取引には関わらないほうがよいです。
1.の業者はもう手慣れたもので、ヤフオクを稼ぎの柱としており、従業員も複数いるため、複数IDと複数のスマホやパソコンを使って、価格のつり上げをしやすい環境にいます。
2.の個人でも出品数(取り引き数)が多い人は、過去の別の商品の取引履歴のIDを総チェックして、同じIDが、その人の取引に何度も出てきていないか?チェックしたほうがよいです。IDの文字列はすべては表示されませんが、部分一致だけでも十分な判断材料になりえます。
3.逆に「ID取得して間もないのに、取扱数も少ないのに妙に手慣れた人」も、古いIDが不正利用等何らかの理由でバンされて(アカウント停止されて)、新たなIDでスタートした人の可能性があります。
4.の「自分以外に別の入札がある商品」も、値段がつり上げられる前に手を引いたほうがよいです。特に「入札して瞬時に、別の入札がある」のは、つり上げ不正の可能性が高いです。出品者には入札があるたびに瞬時に通知がいくので、「鉄は熱いうちに打て」で、すぐに複数IDを遣って入札すれば、無垢な入札者は熱くなって(むきになって)予算以上に入札を繰り返してしまうので、結果的にボッタくりに遭ってしまうことになります。詐欺業者は入札者の心理もよく知っているので、オークション形式のものは、あまり素人は関わらないほうがいいでしょう。
その他のヤフオクの危険性
その他、ヤフオクを利用することの危険性として、ヤフオクの取引履歴が「オークファン」や「おちさつ」といった別サイトに、IDとともにずっと残り誰でも閲覧できてしまう・・・という欠陥がありました。他のサイトに、ヤフーのIDと紐づけされた商品取引履歴が残ることによって、ひょんなことで、「どういった商品を取引したか」が、誹謗中傷などの犯罪に使われる、ということも発生していました。
特に最近は、1つのIDを様々なサービスと紐づけするようなシステムになってきているので、この「ID漏れ」は非常にリスクがあります。
こうした他サイトに丸々コピペを許してしまうというヤフオク・システムの欠陥を放置し続けたYahoo!JAPANの責任は重く、ヤフオクの衰退・ユーザー離れも自業自得と言えます。
オークファンにヤフオクに出品した過去の情報があるので削除して欲しいと思ったら。
オークファンに『著作権の侵害に当たると思うので、私の出品した情報を消去して下さい。』と連絡したところ・・・
https://sign-support.com/diary/aucfan-delete/
といった類の記事がたくさんあるので、このヤフオクの欠陥に迷惑を被った人も多いのでしょう。
メルカリの台頭、ヤフオクはオワコン
私と同じような経験をした人がたくさんいたのか、ここ数年で、(幸いにも)ヤフオクは廃れつつあるようです。「ヤフオク オワコン」「ヤフオク 廃れる」などのキーワードで検索すれば、たくさん出てきます。ヤフオクがオワコン化しているのは、メルカリの存在も大きく、メルカリの登場以来、ヤフオクはユーザーを奪われ続けています。
メルカリとヤフオクの違い
メルカリとヤフオクの一番の大きな違いは、メルカリは出品した時点(出品価格)が最高値であり、そこから値上がりすることはない、という点です。そのため、不正つり上げの余地はほぼありません。むしろ出品価格から値下げ交渉OKな場合、値下がりすることも多いです。どちらかというと、買い手に良心的で有利な仕組みになっています。(ただ、メルカリにも細々と問題はあります。→関連記事:メルカリの欠陥)一方、ヤフオクは出品した時点(出品価格)が最低値であり、そこから入札制によって、どんどん値段が引き上げられる仕組みになっています。そのため、入札がたくさんあるほど売り手に有利であり、もし複数のヤフーIDを持っていれば、売り手による架空入札によって、どんどん値段をピンハネできる仕組みになっており、非常に危険です。不正がしやすく、売り手に有利なのがヤフオクです。
以上から、ヤフオク!は使わない方がよいです。ヤフオク!に限らず、知恵袋における誹謗中傷記事の放置や対応の悪さ、そうした記事に広告をベタベタ貼り付けて荒稼ぎしているYahoo!JAPANの害悪ぶりは、今、社会で問題視されているので、その意味でも、Yahoo!JAPANが提供するサービスの利用は、私はおススメしません。