アンカースクリュー(歯茎にネジ)埋入体験談

2022/06/05

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歯茎にアンカースクリュー埋入


などをきっかけに、5年計画の歯列矯正が始まって1年が経過し、「次の段階」に進むことになりました。

「次の段階」とは、「奥歯を前に移動させること」です。
先天性欠如歯の矯正

自分の歯列矯正の大まかなスケジュール(5ヵ年計画)

  1. 1年目:前歯を中心とした全体的な微矯正(段階的にブラケットを装着していき矯正器具に慣れる等含む)。1~4番の前歯に関しては、小さいので矯正開始約2ヵ月で素人目には綺麗に整いました。
  2. 2年目:アンカースクリュー埋入。下6番の奥歯を前へ移動させる・・・歯は1ヶ月に最大1mm程度しか動かせないので、1cm動かすのに約1年かかる。1本ずつ動かす。←現在ここのスタート地点
  3. 3年目:下7番の奥歯を前へ移動させる。
  4. 4年目:下8番の歯(親知らず)を起こして前へ移動させる。
  5. 5年目:全体的な微調整。

最近の歯列矯正が痛くない理由

動かす奥歯の数が多い人ほど、矯正でかかる年数は増えます。どんなに強く歯を引っ張っても、歯は1ヶ月に0.5~1mm程度しか動かないので、矯正を強制しても「効果」は得られません。痛いだけです。

最近の歯列矯正が、昔に比べてあまり痛くないのは、このように時間をかけて段階を追って、少しずつ歯を動かしていくからです。ワイヤーのサイズ1つとっても、太いもの、細いもの・・・と段階ごとに細々と種類が用意されています。
自転車の切り替え(ギアチェンジ)の数が多いほど、自転車をこぐのが楽なのと同じようなことです。

親知らずは「予備」歯

まさか歯茎の中に完全に埋もれて眠っていた親知らずが、ここにきて役に立つとは思ってもみませんでした。

親知らずは予備歯の役割もあるのかもしれません。

上顎の親知らずは、20年くらい前に痛くなって抜いたのですが、下顎の親知らずは完全に真横になって出てくることもなく(痛くなることもなく)、残しておいたのも何かの縁だったのかもしれません。、

矯正でアンカースクリューが必要な人

歯列矯正をするすべての人がアンカースクリューの埋入が必要なわけではありません。

アンカースクリューが必要な人は、
  • 奥歯など大きな歯を動かす必要がある人
  • ふつうの矯正のワイヤーでは調整が無理な角度で歯を動かさなければいけない人
などです。

特に奥歯などの大きな歯は、前歯のような小さな歯と引っ張り合い子をした場合、前歯のほうが動いてしまい、矯正にならないからです。そのため、引っ張られても動かないような「キャンプのテントを固定するペグ」のような働きをするネジを、歯茎の骨に直接打ち込んで、そのネジを起点として大きな歯を引っ張って動かす必要があります。

その引っ張る起点となるアンカースクリュー(ネジ)を2本、歯茎に埋入しなければなりません。

そのアンカースクリュー埋入体験談をメモがてら残しておきます。

1.歯科大学病院で診察

私が通っている「町の矯正歯科」では、アンカースクリュー埋入は、歯科大学病院に外注するようなシステムになっています。

その理由としては、
  1. 「町の矯正歯科医」は、矯正(歯の動き)のみに集中したい。
  2. アンカースクリュー埋入の失敗確率を防ぐ。
  3. 出身大学に治験者(練習台)を送りたい(歯科実習生の経験を増やしたい=歯科医療の発展につなげたい)。

等々の理由によるものと思われます。

特に2の「アンカースクリュー埋入の失敗確率を防ぐ」については、細い歯と歯の根の間に埋入する場合、神経にダメージを与えるなど、実際に「町の矯正歯科」でアンカースクリュー埋入をやって、すごく痛くなり失敗した・・・とYouTubeで報告している若い女性もいらっしゃいます。

ですので、アンカースクリュー埋入の過程のみ、専門(歯科大学)に外注するのは合理的だと思われます。

(1)歯科大学病院の予約

とはいうものの、大学でわざわざ治療を受けるのは、デメリットもあります。

例えば、「町の矯正歯科」から紹介状(担当医指名あり)をもらい、まず電話で初診日の予約を入れなければいけないのですが、その電話からしてずっと話中でつながりません。

そしてようやくつながって予約を取るのですが、かなり混んでおり、初診の予約が取れたのは最短で1ヶ月半先、となりました。

(2)歯科大学の初診

ようやく取れた1ヶ月半先の予約日に行くと、やはり「大学病院あるある」で、ひたすら待たされます。もちろん、予約時間はあるのですが、それでも1時間ほど待たされます。

そしてようやく自分の番となり、まずは先に放射線科でレントゲンを撮り、さらにまた待たされた挙句、ようやく担当医の初診。

私の場合、下顎の3番と4番の歯の間に、8mmのチタン製のスクリュー(ネジ)を入れるなどの方針、そしてそれらの材料費と技術料等の説明を受け、リスク理解の書類に署名をして10~15分ほどで終了。

しかしここからまた「大学病院あるある」で、会計でまた40分ほど待たされて初日は終了となりました。

大学病院は、治療そのものよりも、やはり「待ち時間との戦い」(待ち時間の疲労のほうが大きい)がメインとなることを改めて痛感させられました。

結局、初回は計3時間ほど、大学病院でかかりました。

次回はアンカースクリュー埋入手術となりますが、その予約が取れたのは、3週間後となりました。

2.歯科大学病院でアンカースクリュー埋入手術

大学での初診から3週間後、いよいよいよいよアンカースクリュー埋入手術をする日となり、予約時間の30分前にチェックイン。

しかしこの日も「大学病院あるある」で、待たされます。

結局、予約時間を30分過ぎて(計1時間待ち)、診察室に呼ばれ、手術開始。

アンカースクリュー埋入手術自体は、局所麻酔~スクリュー埋入完了まで15分程度で終了します。実際の方法は以下の動画と同じような感じです。

【アンカースクリューの植立 頬側】模型で矯正歯科医が解説

外科(骨折)のアンカースクリューより小さい?

怖いかもしれませんが、こうしたYoutubeの動画を何回も見ることで、不思議と慣れてきます(むしろ好奇心さえ湧いてきます)。

また、自分の場合は、すでに下顎骨折時の顎間固定で上下の顎をゴムで固定する際に、上下の顎に計8本のアンカースクリューを打ち込んで、その8本のネジに輪ゴムをかけて3週間、口が寸分も開けられなかった経験があるので、それに比べればかなりマシ、という免疫がありました。

ネジの事前サンプルを見た限り、歯科矯正用のアンカースクリューは、骨折での形成外科的アンカースクリューよりも小さい(細い)気がしたので、それも安心材料の1つとなりました。

手術は痛いか?

アンカースクリューの植立(埋入)手術は痛いか?というと、手術自体は局部麻酔が効いているので痛くありません。麻酔を打つ時にチクっとする程度です。

ただ、すごく力を入れてドリルをグイグイ押して埋入してくるので、私は下の顎が外れるんじゃないか?と少し心配になりました。結果的には、スクリュー埋入自体は1本につき5分以内に終わるので、顎は大丈夫でした。

人によっては、このドリルの音が一番嫌らしいのですが、私はドリル音がまったく気になりませんでした。

それより、担当医と研修生の手術中の会話・・・

研修生「(口の中の唾液等)吸い取ったほうがいいですか?」
担当医「吸い取ったほうがいいか?ではなくて、いつも吸い取るようにしてください。」

といった、いかにも大学病院で実習してます、みたいな会話に聞き入っていました。

歯科医師の成長、歯科医療の発展に少しでも役立てたなら幸いです。

麻酔は30分ぐらいで切れ始める

手術は麻酔の効き始めからトータル15分くらいで終わり、うがいだけして特に患部には何もつけませんでした(自然放置)。スクリューを埋め込んだ周辺は自然な止血を待つだけです。

下唇周辺が特に麻酔が効いているので、まるで「たらこくちびる」になったような感じで、なんとかしゃべることはできるものの、自分の下唇を開けているのか閉めているのかもイマイチわからない状態のまま、1階の会計へ。ここで会計とともに、痛み止めやうがい薬などの処方を受けます。

この頃から(術後30分経過)麻酔が徐々に切れ始め、患部(下の歯茎)に鈍痛を感じ始めます。

処方された薬

  • メイアクトMS錠100mg(1日3回毎食後)・・・抗生物質。感染症予防、炎症を抑えるなど。
  • ビオフェルミンR錠(1日3回毎食後)・・・抗生物質などによる腸の不調を改善させる。
  • ボルタレン錠25mg・・・痛み止め。痛みがある時だけ食後に服用。
  • ネオステリングリーンうがい液0.2% 168mlボトル3本(1日4回毎食後,就寝前)・・・口内消毒。最初の1本は濃い目(5-10mlを100mlの水で希釈)。残り2本からは薄目(2mlを10mlの水で希釈)にしてうがいする。

3.埋入直後の痛みは?

術後、約1時間ほどして帰宅(ではなく出社し昼過ぎから仕事開始)。

我慢できないほどではないですが、麻酔が切れるにしたがって少し鈍痛を感じだしたので、病院で処方された飲み薬の痛み止めを飲むことにしました。ただ、幸いにも痛みは当初想像していた、神経を圧迫するという失敗の痛み・・・という最悪の痛みではありませんでした。

空腹状態で服用するのはよくないので、かといって、何か噛むものを食べて、いたずらに患部を刺激するのも嫌なので、予め買っておいたチューブに入ったゼリー(ビタミン・スポーツ飲料系)をまず患部のスクリューに触れないように喉奥に流しこんだ後、すぐに痛み止めを服用しました。

痛み止めは服用後30分~1時間ほどで効いてきて、それが4,5時間ほどは持続します。

4.当日の食事などは?

夜になると、麻酔のシビレや口の中で血の味も完全にしなくなった(患部の止血も安定してきた)ので、食事をとることにしました。

医者からは、

(術後の当日から)ふつうに普段の物を食べていいよ。でもまぁ、気になるなら、一応、柔らかいものを選べばいい。

とは言われていたものの、大事を取って、当日の夜は、あまり噛まないもの・・・レトルトの鳥雑炊2パックと豆腐(冷ややっこ)一丁、野菜ジュースのみにしました。

術後10時間が経過しよう頃には、痛み止めなしでもよいくらいの多少の痛みを感じる程度にはおさまってきていましたが、せっかく金を払って処方されたこともあり、一応念のため、夜も痛み止め(ボルタレン錠)を1錠、服用しました。

5.翌日からの痛みや食事は?

翌日、目が覚めたら、ふつうにしている分は(患部に触ったり刺激を加えない限りは)痛みはほとんどなくなったので、結局、痛み止めは術後の昼1回と、夜1回の計2錠しか飲むことはありませんでした。

食事については術後の翌日の朝から「ふつう」の食事(ふだん食べているもの)にもどしました。

ただ、これまでなかったスクリュー2本という突起物が新たに加わったので、こすれて口内(頬側のほう)が痛いので、食べるのに一苦労です。コツをつかんで慣れるまでが大変そうです。患部にかみ砕いたものがなるべく行かないように注意しながら、恐る恐る食事をしました。

水が染みるのは約1週間で解消

痛みについては、ふつうの水道水の温度の水などが、患部に染みる、といった感じでしたが、この「染みて少し痛い」感じは、1週間経過したくらいに消えてきました。これは人間の皮膚は約7日~10日(約1~2週間)で入れ替わるため、だと思われます。

外科手術で縫合した際も、「抜糸は1週間後とか10日後」に予定されるのも、新しい皮膚が約7日~10日で出来上がってくるからです。

6.歯科衛生士によるケアが重要

歯科大学病院でのこの後の予定は、術後約1ヶ月後に、歯科衛生士による状態チェックがあります。

その後も3ヶ月に1回程度の割合で、歯科大学病院まで出向いて、歯科衛生士によるアンカースクリュー埋入部位のチェック・ケアが行われる予定です。

失敗率10-20%、メンテナンスがとても重要

このケアが非常に重要とのことで、『「町の一般の歯医者さん」には任せないほうがよい』と、大学の専門医は言っていました。

アンカースクリュー埋入は、「インプラント」と同じで、骨に直接、チタンのネジをぶちこんでいるだけなので、日々、相当入念にケアをしておかないと、汚れ(菌)が付きやすくインプラント周囲炎などの炎症が起こりやすいため、うっかり放置すると失敗(スクリューが緩む、脱落)の原因になるとのこと。

埋入したインプラントアンカーは1~2割程度の割合で緩むと報告されているそうです。その場合は、場所を変えるなどして再埋入しなければなりません。

なので、まず患者自身が日々、(歯科用の先が細くて丸い)ワンタクト歯ブラシなのでスクリュー部分を入念にブラッシングするなどのケアが必要で、かつ定期的に専門の歯科衛生士にチェックしてもらう必要があります。

まとめ:スクリュー埋入後10日目の感想

以上が、歯列矯正治療におけるアンカースクリュー埋入した段階での体験談です。

自分の場合は、歯科大学病院というだけあって、スクリュー埋入自体による失敗はなかったようです。Youtubeなどを見ると、スクリューの2本のうち1本がどうしても痛く(神経を刺激しての痛み)、やり直した女性がいらっしゃるようです。

アンカースクリュー埋入にかかった費用

※すべて税込み表示
※すべて自費診療

初回:計10120円

  1. 初診料:4400円
  2. X線検査料:1430円×4ヵ所=5720円

埋入手術日:計34474円

  1. 再診料:2200円
  2. スクリュー材料費:6600円×2本=13200円
  3. スクリュー埋入技術料:8250円×2=16500円
  4. その他薬剤料など:2574円

アンカースクリュー埋入にかかった費用は、計44594円でした。

その後定期的な「歯科衛生士によるケア」の診療代がその都度数千円程度 かかってきます。

全体的な歯列強制プランとしては、今後、約1ヶ月~2ヶ月ほど、この状態を放置して、スクリューの歯茎への固定や、自身が慣れることを待った後、実際にアンカースクリューと奥歯をワイヤー等で結んで引っ張る治療が始まります。

そうなるとまた新たな痛みや予期せぬ問題が生じてくる可能性がありますが、何か異常が生じたら、ここに追記していく予定です。

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